先輩が語る分野別 看護の魅力

先輩が語る分野別 看護の魅力

「どんな看護師になりたいのか」を自分自身に何度も問いかけながら、就職活動を進めていく皆さん。先輩たちも悩みながら自分の理想の看護師像を思い描き、看護師として活躍の舞台に旅立っています。さまざまな分野で活躍している先輩たちに各診療や看護の特徴や魅力、印象に残っている言葉を語ってもらいました。先輩たちの声を参考に、ここからあなたの理想の看護師像を見つけてください。

Interview 43 - 急性・重症患者看護認定看護師
一刻を争う現場で全体を俯瞰し
迅速な判断で集中的に看護を提供。

看護の力で重症患者さんの回復を少しでも早める。

 救命救急センターのICUで副看護師長として働く新山和也さんには、忘れられない患者さんがいる。四肢麻痺で排痰がうまくできず、気管挿管が検討されていた同世代の男性だ。新山さんは『唯一のコミュニケーション手段である声が出せなくなってしまうのはつらいはず』と、ケアの工夫で排痰をスムーズにし、気管挿管を回避することができた。「『命の恩人だよ』と言われたのは生涯忘れません」と振り返る。
 当時新山さんは、埼玉医科大学国際医療センターへ異動となり3年目。ICUでの看護を分析したいと、大学院で研究にも取り組んでいた。それも重なり、看護の力で、患者さんの合併症を防いだり回復を早めたりすることは、もっとできると確信した出来事だった。急性・重症患者看護専門看護師となった後も、アセスメント結果からできることを探して実施する迅速な判断力を大切にしている。「特に、呼吸器合併症の予防については、後輩にも重要性を伝えています」と、専門看護師として教育にも意識を向けている。

スピーディな現場で改めて医療全体を俯瞰する目線。

 ICUの患者さんは、生命の危機にある場合も多く、本人や家族の心的苦痛も大きい。その軽減も看護師の役割だ。新山さんは次のように言う。「心的苦痛を感じるポイントは、命の危機を脱した後もさまざまなタイミングでやってきます。その時々に応じた態度で関わることが必要です」。新山さん自身も、時には院内にいる精神看護専門看護師にも相談しながら、臨機応変な態度で患者さんに接するようにしている。「患者さんや家族が、表現できないでいることを引き出してケアに結びつけるために、こちらから情報を伝えて会話を生み出す働きかけも大切」と言う。
 それに加え、新山さんが常に意識しているのは、『今の看護の方向性が正しいのか、全体を俯瞰すること』。医療チームの関係性もよく、経験豊富なスタッフが大勢いても、時として、どうしても目の前の処置ばかりに気を取られてしまうことががあるからだ。「一歩下がって、世界水準を頭に描き、医療安全や感染管理、人工呼吸器の管理はきちんとなされているのか、今のタイミングでそのケアは本当に適切なのかどうか、毎日のラウンドの時に改めて考えています」と言う。
 さらには、現場で看護実践をしながらも「効果的だったケアのデータを集め、急性・重症患者看護の質の向上のために役立てたい」と、研究的な視点も忘れない。このように看護実践と研究、教育などの広い視野を持ち前進していく新山さんの姿は、若手看護師たちの目標にもなっている。

状態が変化しやすい重症患者さんの多いICU。多職種間での意思疎通のためのカンファレンスのコーディーネートを行うことも

カンファレンスの様子
新山 和也さん

新山 和也さん

2001年4月入職
救命救急センターICU勤務

1日のスケジュール

8:00
カンファレンス、申し送り
9:30
看護ケア、処置
11:00
交代で昼休憩
12:00
昼食介助、経管栄養
13:20
看護ケア、処置、検査誘導
15:00
記録、水分出納チェック
16:45
申し送り、夕礼
18:20
終業

埼玉医科大学国際医療センター

埼玉医科大学国際医療センター

〒350-1298 埼玉県日高市山根1397-1
担当/総務部人事課
TEL(049)276-1115
http://www.international.saitama-med.ac.jp
e-mail : kangokikaku@saitama-med.ac.jp


世界最高水準の病院作りをめざし、地域および日本の医療に貢献する目的で2007年4月に開設。埼玉県全域を範囲に、がん、心疾患に対する高度専門医療に特化し、脳卒中を含めた救命救急医療を提供することを使命としている。また、近くにある埼玉医科大学病院と、2つの病院で一つの大きなメディカルセンターを形成。提供する医療水準のみならず、患者さんの接遇面にも定評があり、2015年2月には、日本の大学病院では初めて、国際的な病院機能評価にあたるJCIの認証も取得している。

特に求められる能力

    コミュニケーション力:
    患者さんや家族、医療チームと良好な関係を築く必要がある。
    迅速な判断力:
    さまざまなパラメーターから起こりうる病態変化を予測し、未然に防ぐ。
    臨機応変な態度:
    患者さんや家族の心的苦痛を理解し、それに応じた態度で関わる。

主要疾患:
外傷、重症感染症、中毒、心不全、蘇生後脳症、脳卒中など

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Back Number

Interview 44 集中ケア認定看護師[東海大学医学部付属八王子病院]

Interview 43 急性・重症患者看護認定看護師[埼玉医科大学国際医療センター]

Interview 42 皮膚・排泄ケア認定看護師[新小山市民病院]

Interview 41 がん化学療法看護認定看護師[仙台オープン病院]

Interview 40 がん放射線療法看護認定看護師[多根総合病院]

Interview 39 小児看護[国立病院機構 岡山医療センター]

Interview 38 周産期・婦人科看護[済生会横浜市南部病院]

Interview 37 血液内科看護[永寿総合病院]

Interview 36 訪問看護[新越谷病院・越谷ロイヤル訪問看護ステーション]

Interview 35 救急看護[東北医科薬科大学病院]

Interview 34 神経難病看護[狭山神経内科病院]

Interview 33 児童精神科看護[阪南病院]

Interview 32 高齢者看護[麻生総合病院]

Interview 31 小児看護[埼玉県立小児医療センター]

Interview 30 脳神経外科看護[一般財団法人 とちぎメディカルセンター]

Interview 29 心臓血管外科看護[岩手医科大学附属病院]

Interview 28 救急外来[産業医科大学病院]

Interview 27 循環器看護[イムス葛飾ハートセンター]

Interview 26 新生児看護[東京女子医科大学八千代医療センター]

Interview 25 リハビリテーション看護[つくばセントラル病院]

Interview 24 脳神経外科[秋田県立脳血管研究センター]

Interview 23 高齢診療科看護[東京医科大学病院]

Interview 22 消化器看護[北斗病院]

Interview 21 リハビリテーション看護[津田沼中央総合病院]

Interview 20 脳神経外科(SCU)[横浜新都市脳神経外科病院]

Interview 19 精神科[東京武蔵野病院]

Interview 18 総合内科[埼玉協同病院]

Interview 17 糖尿病看護[宇部興産中央病院]

Interview 16 集中ケア[松波総合病院]

Interview 15 血液内科[昭和大学病院]

Interview 14 緩和ケア[済生会宇都宮病院]

Interview 13 循環器内科[秋田大学医学部附属病院]

Interview 12 周産期看護[筑波大学附属病院]

Interview 11 救命救急看護[東京医科歯科大学 医学部附属病院]

Interview 10 感染看護[東京都保健医療公社荏原病院]

Interview 9 小児看護[イムス富士見総合病院]

Interview 8 糖尿病看護[東京都済生会中央病院]

Interview 7 緩和ケア[佐々木研究所附属 杏雲堂病院]

Interview 6 整形外科(スポーツ整形)[善衆会病院]

Interview 5 皮膚・排泄ケア看護[福岡青洲会病院]

Interview 4 リハビリテーション看護[初台リハビリテーション病院]

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Interview 2 周産期看護[足利赤十字病院]

Interview 1 がん看護[宮城県立がんセンター

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