Pick Up Hospital

NST・緩和ケアチーム・褥瘡委員会・訪問看護etc…さまざまなナースによるさまざまな看護のカタチを徹底レポート!
※掲載されているデータは取材当時のものです
Pick Up Hospital 17 [ 2013.7 ]
職員が快適に、安心して仕事に取り組むための、ペガサス 馬場記念病院の福利厚生
フレキシブルな勤務制度、医療機関債・健康保険組合、ワンルームマンションへの入居、また各種イベントや職員親睦の旅行、職員食堂、さらにはエステサロンや英会話教室など病院の福利厚生とは思えない魅力的な内容を紹介。なぜそのような福利厚生があるのか、現状の利用状況や職員の反応、仕事への影響などについてもお話を伺った。
ペガサス 馬場記念病院
▲新人看護師
(男性看護師も活躍中)
〒592-8555 堺市西区浜寺船尾町東4-244
TEL:072-265-5558
URL:
http://www.pegasus.or.jp/
■開設/昭和59年(馬場記念病院)
■院長/馬場武彦
■副院長/和田裕子
■病床数/300床(法人全体で602床)
■職員数/1,400名(看護職員数約475名)
■診療科目/脳神経外科、外科、整形外科、形成外科、内科、循環器科、呼吸器科、消化器科、神経内科、麻酔科、放射線科、泌尿器科(人工腎室)、リハビリテーション科、眼科、ICU、SCU、脳卒中センター、消化器センター
■看護配置/実質配置7:1(一般病棟)、脳卒中ケアユニット常時3:1看護
■外来患者数/約350名(1日平均)
■医療設備/手術室3室、超伝導MRI 1台、CTスキャン2台、シネアンギオ、DSA2台、RIなど
■施設認定/社会医療法人、地域医療支援病院、(財)日本医療機能評価機構認定病院(更新・認定済)、臨床研修指定病院、DPC対象病院
■関連事業/
・ペガサスリハビリテーション病院
・介護療養型老人保健施設ペルセウス
・介護療養型老人保健施設エクウス
・ペガサスクリニック
・馬場満記念クリニック
・ペガサス訪問看護ステーション他6ヵ所
・ペガサスケアプランセンター他3ヵ所
・ペガサス介護予防センター浜寺 他1ヵ所
・ペガサス訪問リハビリテーションセンター
・ペガサスデイケアセンター他1ヵ所
・ペガサスロイヤルリゾート石津
(高齢者専用賃貸住宅・ペガサスロイヤルリゾート石津、ペガサスロイヤルクリニック、ペガサスデイサービスセンター石津、ペガサス訪問看護ステーション石津)
・グループホーム ポニー
・ペガサスヘルパーセンター他2ヵ所
・ペガサス療養通所介護
・ユニコホームヘルパー養成講座
■認定看護師/皮膚・排泄ケア認定看護師1名、救急看護認定看護師2名、脳卒中リハビリテーション看護認定看護師3名
■交通案内/
①JR阪和線
A:天王寺駅より鳳駅にて下車(快速または関空快速で16分)、病院まで車で5分
B:津久野駅から徒歩12分
②関西空港線
関西空港より関空快速にて30分で鳳駅
③南海高野線
堺東駅より西区役所行きのシャトルバスにて神石市之町下車、徒歩2分

▲マスコットキャラクター
「ぺがちゃん」

▲ペガサスメンバーズ「レストラン森」
フレンチレストランの優遇有

▲看護師寮
「ペガサスロイヤルリゾート石津」
さまざまな方向性からアプローチした、
バラエティに富んだ福利厚生。

- 看護部長
正本 恵子
職員にとって福利厚生とはどのようなものであるべきだとお考えですか?(Median編集部)
- 正本

看護部長 正本恵子さん
職員が仕事に専念するためには、生活環境はとても重要です。仕事を充実させるためには、身体的にも精神的にも仕事以外の生活を豊かにすることが必要。休日やお給料は就職先を決める大事な要素でもありますよね。どんなにやる気があっても、生活ができなければ仕事を続けていくことはできません。また、職員がいかに快適に病院で仕事をすることができるか、職場は仕事をするだけでなく生活をする場でもあります。職場で食事もするし、仲間とのコミュニケーションも上手にとっていかなければなりません。職員がそれをしやすいように、仕事もプライベートもできるだけ充実したり、ストレスを発散できたりするように、ペガサス全体で、できる限りサポートしようと考えています。
職員が自分を高めるための福利厚生とは?
- 正本
- 英会話教室はその一つですね。落ち着いてじっくり学びたい人は勤務終了後に、気軽に英会話を楽しみたいという人はランチタイムレッスンがあります。誰でも無料で受けられます。日常会話だけでなく、実践的なスキルが身につけられるように医療の専門用語も交えながら指導してくれるので、職員の間でも人気なんです。
人気の理由の一つには講師が魅力的な人、ということもあるのでしょうね。指導してくれるコリン先生は気さくで周囲を和ませる力のある人。癒し系ですよ。
ランチタイムレッスンはどこで行われるのですか?
- 正本

人気のメニュー
コリンの英会話教室で行われています。レッスン中は日本語が禁止で身振りや手振りでやりとりをしながら会話をしていくのですが、それがまた楽しいと評判なんですよ。
職員専用食堂の『リテリコ』では500円で本格的なイタリアンを楽しめるのも当院の自慢の一つ。おいしい食事は仕事の励みにもなりますからね。また、堺市西区にあるフランス料理のお店『ガーデングリル森』と提携していますので、優待割引を利用することができます。家族やお友達とたくさん利用してほしいですね。
結婚や出産をしても長く働きたいという職員が多いと思いますが、女性が安心して働ける制度とはどのようなものですか?
- 正本

保育所の様子

2013年4月 堺市認可保育園
「ペガサス第二保育園」開設
当院にはフレキシブル制度があります。出産したばかりは子育ても大変。また子どもの送り迎えやさまざまな事情も出てきますね。そんなママさんナースは自分のペースや希望に合わせた勤務をすることができます。子育てを経験している先輩もたくさんいますから病棟に迷惑をかけてしまう、なんて心配も無用です。子育てがどれほど大事で大変か、また仕事をしたい気持ちも理解してくれる先輩もいますから安心して利用できますよ。キッズルームや院内保育所も完備していて、夜勤や病児も預かってくれますので安心して仕事に専念することができます。
また、女性にうれしい福利厚生として、出張エステを行っています。月に2回ほどプロのサービスを受けられますよ。エステサロンとも法人契約をしているので、最大50%の割引を受けられるサービスも。女性として輝いているためにも仕事の充実だけでなく、このようなリフレッシュは大切ですね。
職員が楽しめる福利厚生もたくさんあるようですが?
- 正本

ワイン教室

ペガサスメンバーズ「リテリコ」外観
ペガサスは『楽しいこと大好き!』ですから職員が楽しめるイベントをさまざま用意しています。職員専用食堂のシェフによるワイン教室やビール教室などもあるんですよ。楽しめて、知識も深められるイベントをたくさん考えています。
さらに、ペガサス大運動会は日本最大級と言われる『Jグリーン堺』というスポーツ施設で行われるのですが、ここはプロの選手も使用する競技場。思い切り体を動かすことができて気持ちいいですよ。
他にも年間を通していろいろなイベントが行われます。納涼大会やボーリング大会、年末の抽選会、また毎年職員親睦旅行も開催しています。今までに北海道や宮古島、上海、香港などに行きましたよ。このような親睦会などを通してさまざまな部署や職種の人たちとの交流ができますね。
他部署や他職種との交流はどのようなメリットがあるのでしょうか?
- 正本
- 知り合いが増えるということはそれだけ友達もたくさんできるということですよね。職種も異なる人と交流をもつことは、仕事上でも人としても刺激を受けることができます。仕事に関係なく、人としての刺激を受けるチャンスが広がることでもあるので、見聞の幅も広がりますね。たくさんの出会いの場でもあり、もしかしたら結婚相手と出会うこともあるかもしれません(笑)。
もちろん、顔を知っていれば仕事もやりやすいですし、どのような人かを知っていればコミュニケーションも取りやすく、仕事もスムーズにできるというメリットがあります。


職員親睦旅行

職員とご家族が一緒に参加し、
和気あいあいと盛り上がる
ペガサス大運動会
貯蓄制度などお金に関する福利厚生はいかがですか?
- 正本
- ペガサス職員だけを対象としている医療機関債があります。金利が年3.6%ですから普通の銀行の貯金などと比べるととってもお得ですよね。一口25万円で5年間です。
また、平成23年度にはペガサス健康保険組合を設立しました。職員みんなの蓄積によって実現したものです。ハイキングや予防接種など職員の健康を考えたさまざまな企画を立ててくれています。
日常生活の利便性に関する福利厚生にはどのようなものがありますか?
- 正本

看護師寮 室内

看護師寮
「ペガサスロイヤルリゾート石津」
生活の基盤となるのは住居ですよね。当院ではワンルームマンションを用意しています。月々の家賃は15,000円。ペットもOKですよ。
マンションからの通勤は便利ですが、自宅が遠い人や電車やバスなどの通勤が不便な人はマイカー通勤もできます。それぞれの施設の近くに職員専用の駐車場を用意しています。雨の日なども車通勤は便利ですね。
また、職員の精神面でのフォローも重要と考え、ペガサスメンター制度を発足させました。新人数名に先輩が一人ついてサポートするという制度です。特に新人ナースはナーバスになりがちです。仕事だけでなく生活環境が一変してそれがストレスになることもあるでしょう。その悩みを聞いてくれる人がいるだけでも、精神的に楽になることができるのではないでしょうか。
精神的にも身体的にも、経済的にもゆとりを持つことが仕事の励みにつながります。職員が少しでも働きやすい環境をつくること。そのためにはこれからも現状を維持しながら、さまざまな福利厚生制度を形にしていきたいですね。

仕事に没頭するあまり、体を壊したり、精神的に病んでしまう看護師というのは多いのではないだろうか? 自分の体調管理や心のコントロールは自分でできなくてはならないもの。しかし、そう簡単にはいかない。それをサポートしてくれるのが福利厚生という制度なのだ。
ペガサス 馬場記念病院の福利厚生は職員の体と心の健康を守ってくれるだけでなく、人間性を高められるものや安心を与えてくれるものがたくさんある。それもあらゆる面からアプローチしてくれる。職員が安心して、元気に、やる気を持って仕事に専念できるためにはどのような制度が必要か、を考え用意してくれているということがとてもよく分かる。福利厚生の充実はそれができるだけの病院の理解(懐の大きさ)と、職員のことを心から大切にしたい、という思いの現れなのだ、と感じられた。