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11月

「老年看護学」

『老年看護学』の頻出問題は、加齢変化、高齢者の特徴、高齢者特有の疾患、高齢者を取り巻く社会環境、法整備などです。
今月も基本事項を、問題を解きながらおさえていきましょう。

  • 問題1
  • 問題2
  • 問題3
  • 問題4
  • 問題5
  • 問題6
  • 問題7
  • 問題8
  • 問題9
  • 問題10
  • コラム

問題1

加齢に伴う身体的機能の変化として、正しいのはどれか。
  • 1. 残気量の低下
  • 2. 味蕾数の減少
  • 3. 血小板数の低下
  • 4. 心臓の萎縮
  • 5. 聴力閾値の低下


解答の上にマウスを合わせると解答をご覧いただけます

問題のポイント

加齢に伴って、さまざまな身体機能が低下していきますが、さまざまな表現があるので理解しておきましょう。



解説

  1. ×…呼吸機能低下(肺活量や1秒率や弾力性の低下など)に伴い、残気量(肺や気道に残る空気)は増大する。
  2. ◯…舌の味蕾(舌や軟口蓋にある味覚器官)数の減少により味覚は低下する。そのため、濃い味付けになりやすい。
  3. ×…加齢に伴って赤血球は減少するが、血小板はあまり変化はみられない。しかし、加齢の影響で皮下組織や血管の壁が脆くなるため、些細なことで皮下出血などは起こりやすい。
  4. ×…加齢に伴って、心筋の弾力性は低下する。また、抵抗性の増した血管へ心臓から血液を送り出すために、代償として心筋は肥大・肥厚する。
  5. ×…加齢に伴い聴力は低下する。閾値とは刺激に対する反応の最小値のことを指すため、加齢に伴い閾値は上昇する(大きい音でないと反応しなくなる)。

Check & Check

■ 加齢に伴う主な身体的機能の変化と日常生活への影響

加齢に伴う主な身体的機能の変化 日常生活への影響
脳神経 中枢神経細胞の脱落、脳代謝の低下 物忘れ、流動性知能の低下
神経伝達速度の低下 反射・反応速度の低下、行動の鈍化
循環器 左心室肥大 動悸
血液弾力性の低下、末梢血管抵抗の増大 収縮期血圧の上昇
呼吸器 肺胞の減少、肺弾力性の低下、残気量の増大 肺活量の低下、息切れ
気道粘膜の線毛運動低下、咳嗽反射低下 易感染
1秒率低下、残気量の増大、咳嗽反射低下 COPD(慢性閉塞性肺疾患)、誤嚥性肺炎
消化器・代謝 消化液の分泌量の減少 消化不良、胃もたれ
腸の蠕動運動低下、直腸内圧の閾値上昇 便秘
咀嚼、嚥下機能の低下 誤嚥
インスリン感受性の低下 血糖上昇
内分泌 メラトニン分泌量の減少 睡眠障害(早朝覚醒、中途覚醒)
女性のエストロゲン分泌量の減少 更年期障害、骨粗鬆症、脂質異常症
男性のテストステロン分泌量の減少 前立腺肥大
腎・泌尿器 尿濃縮能・希釈能の低下 (夜間)頻尿、脱水
尿道括約筋の硬化・弛緩 排尿困難
女性の骨盤底筋群の脆弱化 腹圧性尿失禁
男性の前立腺肥大 溢流性尿失禁
血液 造血能の低下 貧血
免疫 胸腺・脾臓の萎縮、T細胞の減少 易感染
感覚器 視機能調節力の低下、視野の狭窄 老視、物の見えにくさ
高音域の聴力低下、語音弁別能力の低下 聞き間違い、勘違い
運動器 サルコペニア(筋肉量の減少、筋力の低下) 歩行速度の低下、すり足歩行、前傾姿勢
骨量減少 円背、転倒、骨折
体内水分 細胞内水分量の減少 脱水、しわ


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