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5月

「基礎看護学」

「基礎看護学」では、看護や健康の概念・看護技術・看護の役割など幅広い範囲から出題されます。
また、必修問題で基礎看護学が占める割合は高く、全体的に難易度は易しいため得点につながりやすい分野でもあります。
そしてどの科目にも通じるため、実習の前に基礎看護学の過去問題を押さえておくと、国家試験対策と実習対策が同時にできますよ。まずは、基礎看護学の範囲を確実に押さえていきましょう!

  • 問題1
  • 問題2
  • 問題3
  • 問題4
  • 問題5
  • 問題6
  • 問題7
  • 問題8
  • 問題9
  • 問題10
  • コラム

問題1

感染および感染症について正しいのはどれか。
  • 1. 感染成立の三要素とは、感染源、感染経路、感染定着、である。
  • 2. 体内に病原微生物が侵入した状態を、感染という。
  • 3. 感染経路には、空気感染と接触感染の二つがある。
  • 4. 感染して、その後症状などが出た状態を感染症という。


解答の上にマウスを合わせると解答をご覧いただけます

問題のポイント

「感染」と「感染症」との違いを押さえておきましょう♪



解説

  1. ×…感染成立の三要素とは、①感染源、②感染経路、③感受性(宿主の免疫力)である。感染が成立するためにはこの3つすべてが必要で、そのうちひとつでも阻止できれば感染が成立しない。
  2. ×…病原微生物が体内に「①侵入」したあと、「②定着」して、その後「③増殖」した状態を感染という。侵入だけでは感染といわない。
  3. ×…感染経路とは、病原微生物が未感染の個体に到達して新たに感染を起こす経路をいう。感染経路には、様々なものがある。Check&check参照。
  4. ◯…感染した後、発熱や生態の防御反応などの病的な現象が現れた状態を感染症(発病)という。発病していない状態のことを、不顕性感染という。

Check & Check

■ 感染経路

(1)経口感染
患者や保菌者の糞便・尿・吐物等から排出された菌が体内に侵入することにより感染する。腸チフス、細菌性赤痢、コレラ、急性灰白髄炎、A型肝炎・E型肝炎等がある。
(2)水系感染
水道、井戸、河川、プールの水が病原体によって汚染され、それを使用することにより感染する。ワイル病・プール熱等がある。
(3)昆虫、動物が媒介となる感染
シラミ(発疹チフス・回帰熱)、ノミ(発疹熱)、ダニ(つつが虫病)、蚊(日本脳炎・マラリア・黄熱)、ネズミ(ワイル病)、トリ(オウム病)等がある。
(4)物品による感染
汚染された衣類、器物を使用することにより感染する。結核・トラコーマ等がある。
(5)空気感染
①飛沫核感染
 感染者から排出された飛沫の水分が蒸発して生じた飛沫核を吸入することにより感染する。結核、麻疹、
 水痘等がある。飛沫核の大きさは5μm以下であるが、飛沫核感染を起こすものは飛沫感染も起こしう
 る。
②微生物による感染
 患者由来ではなく環境から発生し空中に漂っている微生物によって感染する場合もある。レジオネラ属の
 細菌はエアロゾルとなって肺炎やポンティアック熱の集団発生の原因となり、真菌の胞子は肺真菌症やア
 レルギーの原因となる。
(6)医療行為、器具による感染
輸液・輸血治療用器具の挿入により感染する。肝炎・AIDS等がある。
(7)人獣共通感染症
同一の病原体により、ヒトとヒト以外の脊椎動物の双方が罹患する感染症をいう。狂犬病、トキソプラズマ症、日本脳炎、黄熱、アニサキス症等がある。

■主な人獣共通感染症(動物由来感染症)
疾患名 感染源となる動物
狂犬病 犬、猫、コウモリ
カプノサイトファーガ・カニモルサス感染症 犬、猫
トキソプラズマ症
Q熱 猫、牛
レプトスピラ症 ネズミ
エキノコックス症 キツネ、イヌ
オウム病 野鳥、小鳥
サルモネラ症 カメ等の爬虫類
ペスト プレーリードッグ、リス
【蚊媒介感染症】
 デング熱、チクングニア熱、ジカウイルス感染症、日本脳炎、ウエストナイル熱、黄熱、マラリアなど
【ダニ媒介感染症】
 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)、日本紅斑熱、つつが虫病、ダニ媒介脳炎、クリミア・コンゴ出血
 熱など

■ 感染予防

感染予防の対策としては、病原体の除去、侵入経路の遮断、抵抗力の増強の3つがあげられる。この中の1つでも対策できれば感染は予防できる。
病原体の除去 消毒:物理的または化学的方法で芽胞以外の病原微生物を
   殺菌し感染の危険のない安全な状態にすること。
減菌:有害・無害を問わず、すべての微生物を完全に死滅
   させるか除去することである。
侵入経路の遮断 隔離
 ①感染者:病室内を汚染区域とする(感染性疾患の患者等)
 ②易感染者:病室内を清潔区域とする
      (血液疾患患者・未熟児・免疫能低下患者等)
抵抗力の増強 体質、日常生活上の因子(栄養・活動・休息・精神的ストレス
など)のバランスを整える。
予防接種により抗体を作る。
※感染制御チームは、感染症に関するサーベイランス(動向調査)を行う。

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