医療を取り巻く状況は、経済の行き詰まりや高齢者人口の増加で日々変化しています。
就職活動をはじめる前に、近年の採用状況や傾向を把握してポイントをつかみましょう。
近年の採用情報を知ろう
◆看護師の『売り手市場』に陰り?
『売り手市場』と言われてきた看護師採用市場が少しずつ変わり始めています。高齢者人口の増加に伴い、団塊の世代が75歳以上になる2025年に向けて、医療や介護サービスの提供体制が見直されているからです。そのひとつとして、2025年には病床数を約10%削減する方向が示されており、必要な看護師人数も減ることになるでしょう。長く続いていた看護師の『売り手市場』に陰りが出てくることが考えられます。すでに昨年あたりから採用人数や採用方法を見直す病院も一部で出てきており、第一志望の病院の採用試験が残念な結果に終わったり、付属病院であっても内定がもらえなかったりする学生が出始めています。病院見学やインターンシップの申し込みには、ホームページ等を頻繁に確認して、早めに予定を入れることが大切です。
また、看護師の必要数が徐々に減っていくということは、国家試験の合格率も従来のような90%前後ではなくなる可能性が出てきています。これらの点を十分に考慮して、就職活動も国家試験も早めに対策することが必要です。
◆こんな学生が求められている
以上のことから病院は、『より質の高い学生』を求める傾向があります。では質が高いとはどういうことでしょうか?施設種類別の求人数推移
公益社団法人 日本看護協会 中央ナースセンター
『ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人に関する分析報告書』より
病院看護職員の離職率の推移
公益社団法人 日本看護協会
『2017年 病院看護実態調査』結果より
採用情報を押さえて、
1ランク上の就職活動を!
情報収集のポイントはつかめてきたかな? 医療や看護師を取り巻く環境もつかんでおくと、キャリアプランを考えるのにも役立ちそうだね。
医療体制が変わっていくなか、希望する病院がどんな方針を取るのか、どんな学生を求めているのかを知って、有意義な就職活動にしよう。
情報収集:こんなこともCheck!
次回は、STEP5「実際に訪問して病院を見てみよう」。
資料をたくさん集めていくうちに、興味をもった病院がいくつか見つかるはず。
気になる病院には実際に足を運んで、自分の目で雰囲気を確かめに行こう!
資料だけではわからなかったことがきっと見えてくるよ〜。
私と一緒に就活準備をはじめよう〜!